英国テムズバレーと関西の地域連携から生まれた英国製造業デジタル化支援

テムズバレー商工会議所 & Ocean Bridge Management共同プレスリリース  (日本語訳)

11 May 2021

インテグラル・テクノロジー社(本社:大阪市)とオーシャンブリッジ・マネジメント(本社:英国。テムズバレー商工会議所グローバル会員企業。以下OBM)は、インテグラル・テクノロジー社による革新的なCAE (Computer Aided Engineering)ソリューションを英国に展開し、英国及び欧州における製造業のデジタル化を支援することで合意しました。

インテグラル・テクノロジー社は、シミュレーション用メッシュの質を向上し、かつモデリング、デザイン、シミュレーションの所要時間を劇的に短縮するCAE (Computer Aided Engineering)作業自動化ソフトを開発しました。このソフトはCADの形状認識とともに必要箇所の自動修正が可能な上、CAD部品のアセンブリーも自動で行える、CAD画像作成後~最終レポート化までの全プロセスを自動化する画期的なソフトウェアです。

 

インテグラル・テクノロジー社社長・西浦光一氏はこのソフトについて次のように述べました。

「過去30年にわたり製品デザインやモデリングに関わってきましたが、モデリングの過程は大変工数がかかる上、メッシュの質を均一に保つのは容易ではなく、製造業にとってかねてから大きな課題となっていました。昨今の新製品をいち早くマーケットに送り込むというプレッシャーが増している状況ではなおさらです。

この課題を解決し、メーカーが生産性を高め、より早くより安全な製品開発を実現できればという強い思いからソフトウェア開発を進め、2007年の創業以来、日本の自動車メーカーなど多くの企業に採用されてきましたが、今回、英国OBM社に販売代理を依頼し、英国・欧州に展開する体制を整えることができました。」

 

またテムズバレー商工会議所会頭・ポール・ブリトン氏はこうコメントしています。

「テムズバレー地域と関西地域は過去8年にわたり密接な関係を築き上げてきました。その新たな成果として大阪本社のインテグラル・テクノロジー社がOBM社をパートナーに英国市場への第一歩を踏み出したことを非常に喜ばしく感じています。

テムズバレー地域は、英国内でもレベルの高いテクノロジークラスターの集積地であり、エンジニアリング、イノーベーション、新規ビジネスを求め世界各国から企業が進出しています。Williams、 Renault、Red Bull、Haas F1等多くのF1チームもテムズバレー地域に拠点を構え、Tier 1 、Tier2サプライヤーの進出も増加しています。インテグラル・テクノロジー社と在テムズバレー企業とのビジネス機会が今後拡大していくことを期待しています。」

 

英国展開の最初のステップとして、インテグラル・テクノロジー社はSMMT(自動車製造販売協会)主催のMeet the Buyerと、英国政府が製造業のデジタル化推進に向けて設定したプラットフォームMade Smarterへの登録を行いました。

 

OBM代表(テムズバレー商工会議所ジャパンデスク代表兼任)の江口・ベイコン昌子は、次のように述べました。

「インテグラル・テクノロジー社の革新的な技術は、高品質を追求する多くの日本のメーカー様から高い信頼を得てきました。インテグラル・テクノロジー社は内閣府のスタートアップ海外アクセラレーションプログラムの対象に選抜され、海外進出に向けた戦略強化を進めたことで今回の英国及び欧州への事業展開が実現しました。

英国では長年にわたり、高付加価値製造業を重点産業の一つとして位置付けてきました。昨年は英国政府補助金(Industrial Strategy Challenge Fund)によってMade Smarter Challengeが設立されるなど、昨今は特に製造業のデジタル化推進が重要項目となっています。インテグラル・テクノロジー社の技術はその大きな一助となることでしょう。

このたび内閣府そして大阪産業局の多大なご支援の下、弊社OBMがインテグラル・テクノロジー社の英国・欧州代理店を拝命することとなり、大変光栄に感じています。

大阪産業局は大阪スタートアップエコシステムの事務局を務めるなど、大阪及び関西のスタートアップクラスターを牽引する存在でもあります。今後さらに連携し関西スタートアップの海外展開成功例を作り上げていけるよう、尽力して参ります。」

 

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